“空军”もその一つである。
電子辞書でこの語を引いても
という、字面通りの意味しか出てこない。空軍
中日辞典 第3版
が、ネットや日常会話では、軍隊の「空軍」とは全く別の意味で使われることがあるのだ。
空军kōngjūn
意味:(釣りやゲームなどで)何の成果も得られないこと
この言葉を初めて耳にしたのは、中国語教室でボードゲーム会が行われた際だった。
中国人の先生2人(仮に王老师と林老师とする)、私を含めた日本人生徒2人の計4人で得点を競ったのだが、王老师が0点という結果に終わってしまった。
その際、林老师が王老师を指差してこう言った。
“空军!”
意味が分からず、私ともう一人の生徒は“kōngjūn?”と顔を見合わせた。
そんな我々の様子を見た王老师は、「“kōngjūn”はこう書きます」と、ホワイトボードに“空军”と書いて示してくれた。
しかし、字が分かったところで「なぜ急に空軍?」と戸惑いが増すばかりである。
ここで林老师が1位の人から順番に「冠军、亚军、季军」と指を差し、最後に王老师を指差して「“空军”ですよ」と言ったことでやっと、王老师をからかって言ったのだと分かった。
では、なぜ“空军”で「成果ゼロ」の意味になるのか。
実はこの表現はネットスラングで、先生たちも由来についてはよく知らないらしい。
林老师が言うには空軍は空から偵察するだけで、直接敵を捕獲する任務は行わないことから、「獲物・成果がない=“空军”」と表すようになったのではないか、ということだった。
一方で、ユーザー参加型辞書の北辞郎によると
であり、由来には諸説ありそうだ。〈備考〉「まるで魚に補給物資(エサ)を空中投下するような真似をした」の比喩表現
からかいの要素が強い表現なので、冗談が通じる間柄でない限り使わない方が無難だろう。
自虐として使うのはアリなので、覚えておくと会話が盛り上がるかもしれない。

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